現在のブラックバスを取り巻く環境は厳しい。
バス釣りをする人なら恐らく誰でも知っているが、ブラックバスを釣り上げた場合には、相当昔、主に滋賀県の琵琶湖が有名だが、リリースすることが出来なくなってしまった。
これは元を辿るとその昔、某政党の某大臣が、ブラックバスを特定外来生物に指定したことに端を発する。
当時の記憶なので、正確ではないが、当時ブラックバスの市場規模は3000億円と言われていた。
恐らくそれには、道具を買ったり、遊魚料(その湖や川などによる)、バス釣りに行ってそこで食事をしたり、、、なども含まれている可能性はあるが、当時は相当ブラックバス釣りが流行っていて、自分は流行っているからバス釣りを始めた訳ではないが、ブラックバスの専門の本も結構出ていた。
その頃自分が毎月必ず買っていたのは、ロッド&リールという本で、ずっと書い続けていた。
新しく発売するルアーの情報など載っている場合もあり、当時はネットでルアーなどを買える訳では無かったので、ロッド(竿)は、某ショップに予約していたものだった。
自分は以前ブログに書いた通り、メガバスのルアーやロッドしか殆ど買わなかったため、特にロッドは凄まじい人気で、その某ショップでは、予約をするのに数ヶ月待って、それから予約が出来て、実際ロッドを買うまでに、更に数ヶ月待つのが当たり前であった。
初めて購入したロッドはメガバスのF6-67Xで、それも他のロッドが予約出来なかったため、とにかく予約出来るロッドということで、このロッドを予約した。
なので実際に自分が購入出来たのは、予約待ち含めて半年以上かかって購入出来たのだった。
自分はメガバスが好きでリスペクトしているため、他のメーカーのロッドは分からないが、とにかくメガバスの人気は凄かった。
その後何年かかけてメガバスのロッドを10本ほど購入するに至ったが、とにかく入手するのは大変だった。
メガバスのルアーは予約制ではなく、そのショップに行ってあれば購入出来る感じだった。
ある時、自分がわざわざ北陸からそのショップに、出張がてら行った時、『まぁ、久しぶりですね、せっかくわざわざ来てくれたので』と、何とその時初めて実物を見た、POP-Xのマットタイガーという超レアな色のレアなルアーを奥から箱ごと出してくれて、どうぞ、、、と買わせてくれたが、そこに居合わせた人達もいっせいに手に取り、瞬時に売れてしまったこともあった。
前後するが、とにかくバス釣りは流行っていたが、ある時、ブラックバスが特定外来生物に指定されそうになったことをニュースで知った。
しかし3000億規模の市場のブラックバスである。
これが特定外来生物に指定されたら、キャッチ&リリースを禁止されてしまう事態になる。
その時、自分は嘆願書を当時の担当管轄省庁に提出されていたことは覚えてないが、確か100万人の嘆願書が出された。
署名100万人である。
自分は知らなかったので、確か署名してないが、知っていたら当然署名していた。
そして確かその某大臣の第三者委員会の見解では、ブラックバスは特定外来生物に指定しない、、、、と結論されていた。
ところがいざ蓋を開けてみれば、そんなことは完全無視で、まさに鶴の一声で、某大臣がブラックバスを特定外来生物に指定してしまった。
一番打撃を受けたのは、滋賀県の琵琶湖で、琵琶湖と言えば、バス釣りのメッカである。
ボートでもオカッパリ(岸釣り)でも出来き、様々なシュチエーションの釣りが出来る、貴重な湖だった。
その頃自分は北陸にいたが、とある年の4月1日から琵琶湖ではキャッチ&リリースが禁止になるため、丁度3月31日が会社が休みだったため、自分ともう1人のバス釣りにはさほど興味がない人を誘って、琵琶湖に前日の夜から行った。
着いたのは結構早く、バスボート(手漕ぎだが)を借りるボート屋が始まる確か朝の5時位に並んで、バスボートを借りて、琵琶湖に繰り出した。
自分のホームグラウンドは北陸であったが、琵琶湖でキャッチ&リリースが出来る最後の日なので、張り切ってボートを繰り出し、色々釣れるポイントを周ったが、あたり一つなく、昼は一旦ボート屋のところに戻して、もう1人の人にマックを頼んで買って来てもらい、ボートを寄せた岸辺でマックを食べて、ゴミはちゃんと捨てて、またボートを繰り出し、ひたすら投げ倒したが、どこへ行ってもあたり一つ無かった。
流石に前日から来ていたため、これだけ何もないと、眠くなり、途中ボートの上で昼寝をした。
『もう無理なんじゃないの』ともう1人の人に言われたが、何せ最後の日である。次の日からキャッチ&キル(釣ったら殺す)しなければならないので、自分はバスを殺すなら釣りをしないと思っていたため、ひたすら投げ倒したが、結局あたり一つなく、琵琶湖での釣りを終えた。
後から分かったのは、やはり最後とあって、前日の土曜日だったと思うが、プロか忘れたが、トーナメントが行われていて、琵琶湖全体がすっかり叩かれていたことだった。
何年か前なら、琵琶湖に行けば必ず何本が釣れたが、さすがに前日にトーナメントが行われていれば、バスはすっかり警戒していて、釣ることは非常に難しくなる。
結局一本も釣れずに琵琶湖を後にした。
その後他の県でもキャッチ&リリース禁止の県が出て来たが、幸い自分の居る県ではキャッチ&リリース禁止条例は無かった。
しかし、この某大臣の鶴の一声でブラックバスが特定外来生物に指定されたことには、怒り心頭だった。
厳密に言うと国がキャッチ&リリースを禁止した法令では無かったが、県の条例として、特に琵琶湖をゆうする滋賀県では条例が施行されていたため、その後琵琶湖に行くことは無かった。
自分のいる北陸で既にハニースポットを見つけていたためであった。
しかしその後ブラックバス釣りをする人が減少していき、ブラックバスブームは徐々に影を潜めて行った。
現在バス釣りをする人は当時と比較してどうなっているかは分からない。
ブラックバスは大正14年に食用として輸入され、繁殖力もあることから、様々な沼や池や湖で繁殖していた。
大正14年から当時2005年頃だろうか、数えてみれば、80年ほど経っていたのである。
自然の待つ力は人間の想像を遥かに超える力を持っている。
そう考えれば、ブラックバスは日本の自然の中にすっかり溶け込み、日本の魚になっているのではないだろうか。
現在で考えれば、101年である。これだけ長い年月をかければ、当時言わば害魚扱いされたブラックバスも日本の魚を脅かすようなことはないと思う。当然主観であるが。
ある時、すっかりバス釣りから遠ざかっていた時、たまたまとある場所の本屋で、ロッド&リールの最終号を見つけた。
そこには、大きな見出して、メガバスが、デザイン界のオスカーと呼ばれるIFデザインアワードでロッドとルアーで、世界中の釣りメーカーで初受賞したことが載っていた。
最終号ということと、このIFデザインアワードとはなんぞや、、、、ということでロッド&リールを購入したが、このIFデザインアワードにエントリーするのは、BMWをはじめ、世界の名だたる様々なメーカーがエントリーする非常に権威のある賞である。
しかも釣りメーカーとしては、世界中でメガバスだけが受賞したのである。
結局現在に至るまで、メガバスは3回受賞しているが、単なるデザインだけでなく、機能や様々要素を満たさないと受賞出来ない賞である。もはや衝撃的な受賞である。
しかし依然としてブラックバスを取り巻く環境はバスだけに限らないとは思うが、厳しいのは確かである。
あの有名な河口湖では以前は特に何も規制はなかったが、現在では釣り人にも問題があるが、湖底に切れた糸やルアーが堆積して、ハードルアーは問題ないが、ソフトルアーに関しては、『ポーク』と呼ばれる、決められたものしか使えない。
なのでメガバスのソフトルアーを使いたくても使えない。
河口湖は観光客で成り立っている町で、ブラックバスを漁業組合が養殖して、年に何回か分からないが放流している、いわばブラックバスをゲームフィッシングとして奨励している。
ここまでやる町が他にあるかは分からないが、いずれにしても2000年までの頃のブラックバスブームはどうなっているのだろうか。
あの某大臣の鶴の一声で決まったブラックバスの特定外来生物指定。
今でも覚えている。
あの出来事はバス釣りを続ける限り、忘れることは出来ない。