それは北陸に居た時の、とある日のこと。
季節は真夏だった。
元々北陸は雨の日が多い。
そんな時、たまたまテレビで台風が近づいて来ることを知った。
自分は雨でもバス釣りには行くので、カッパを着ながらバス釣りをする。
ただ、かなり防水効果は落ち、結構濡れてしまう。
ただでさえ、ここの水は元々ステインウォーター(濁りのあるやや茶色の水)なのだが、雨が降った時は、マッディーウォーター(泥のように濁った水)になってしまう。
それでも釣れるのだが、今回は台風だ。
そんな時、ふと、『そう言えば、バスは天気のことを良く分かっていて、台風が来ると餌が流されてしまうので、その前に捕食行動を取るはずだったよなぁ、、、』と思い出した。
それならば、、、、と、次の休みの日は台風が来る前日辺りになるため、行くことにした(土日は必ず行くのだが)。
当日になると、朝から空は異様な感じになっている。
小雨もパラついている。
風も結構吹いている。
まさに台風が来そうな雰囲気である。
既にハニースポットの水門の水はほぼマッディーウォーターになっている。
しかし、バスは捕食行動に出るはずだと、確実に釣れるやり方も含めて、釣り始めた。
早朝、まだ6時前だ。
まずはいつもパターンでやると、すぐに45センチ程のバスが釣れた。
ここまではいつものこと。
そして、試しに別のポイントでやると、45アップのバスが釣れた。
『これはいつもと違う。やはり台風の恩恵か』と思いながら釣りを続ける。
こうなると、いつもの釣り方はやめて、このポイント内を移動しながら釣ってみる。
すると普段なら釣れないはずだが、面白いようにバスが釣れ始めた。
何投かするとすぐに釣れる。
もう夢中になって投げ続けた。
短時間の間にどこから投げても釣れるのだ。
しかもサイズは45以上。
そしてたまたま、ここで初めてであろう30センチ程のバスが釣れた。
ここの平均サイズから考えると小さいが、それでも釣り続ける。
この状態でこんなに釣れるのかと思う程、釣れ続けた。
1つのポイントでである。
通常では同じポイント付近でこんなに釣ったらバスに見切られるだろうと思うが、やはり台風効果か、釣れ続ける。
どのくらい時間が経っただろう、時間が経つのを忘れて釣っていたが、時間の問題やその後の予定のこともあり、途中で切り上げることにした。
釣れる毎に写真を撮っていたので、後から何本釣れたか数えたら、何と13本。
数だけで言えば過去最高だった。
サイズも30センチ程のバス以外は、殆ど45アップ。
自分の感覚的なサイズで、ここの平均サイズの48センチも何本か釣れた。
結局この日は誰もこのポイントに来なかったが(いつものことだが)、サイズだけでなく、これほどの数を短時間で釣れたことは、このハニースポットでさえ、過去一度も無かった。
カッパを脱いで、車の中で一息ついて、遅めの朝ご飯を食べて、家路に着くことにした。
これだからバス釣りはやめられない。
こうしてまた、バス釣りを続ける日々が続いて行く。
帰りは上機嫌で家路についた。