まだ自分が小学生の頃、実家の玄関の横に枇杷(びわ)の木があった。
生息するのは基本的に温暖な所が多いようだ。
関東では、千葉県の南房総市、それより南になると、静岡県や四国でも栽培されているようだ。
当時(今もだが)実家は都内にあったが、枇杷の木の高さはゆうに5メートルはあった。
記憶に残っているのは小学生の頃から既にあり、毎年家族では食べ切れない程の実がなった。
夏頃だろうか、実家の2階の屋根に登り、皮を剥いて食べたり、家族総出で実を取り、ご近所さんにも配っていた。
それでも食べ切れず、鳥達の恰好の餌となっていた。
ブランド物もあるようだが、さほど手入れなどしている様子は見たことがないので、自然に大きくなったか、祖父が盆栽や様々な木を庭に植えていたので、恐らく祖父が苗木を植えたか、もしかすると自然発生したのかも知れない。
味は、『枇杷の味』としか言えず、甘さずっぱい、中々美味しい物だった。
しかし、年を重ねるにつれて、余りにも大きく成長してしまったため、近所迷惑になり、更に緊急車両の邪魔にもなることもあったのだろう、ある時業者を呼び、根本から切って無くなってしまった。
毎年食べていたため、流石に飽きていたこともあったのだろう、さほどの寂しさは無かった。
何故かたまたまバナナを食べていて、ふっと思い出した枇杷の木。
毎年の夏の風物詩であった家族総出の枇杷の実刈りはこうして幕を閉じた。
懐かしい夏の思い出だ。