パバロッティがアメリカ三大オペラハウスの一つシカゴ・リリック・オペラ(lyric opera of chicago)で完璧さを求める余り、41回の公演中、26回キャンセルしたことがある。
シカゴリリックオペラはアメリカだけでなく世界的な名声を得ているオペラハウスのようだ。
この世界的なオペラハウスの公演をこれだけキャンセルしたことなどもあり、キャンセル王と揶揄された話もあるらしい。
またこの劇場の支配人から終身出入り禁止にされた話もある。
完璧主義は時には自分を苦しめることにもなる。
自分自身の状態なのか不明だが、完璧ではないからキャンセルするとは何事か…プロなのに…という考え方もあると思う。
しかし、受け取り方によっては、歌う以上、最高のものを観衆へ届けたいという思いがあったのではないのだろうか。
それは考え方によっては自分自身に対しても観衆に対しても歌を届けることを大切にしていたことの証だったのかも知れない。
歌うことをキャンセルした理由については、本当のところは当然ながら自分は全く分からない。
しかし世界三大テノールの三人の中でも自分が最も敬愛する、その歌声を持つパバロッティ自身が、自分自身に対しても観衆に対しても、自分の歌声を大切に届けたいがためにとった行動だったと…自分はそう信じたい。