かなり前に春木屋にラーメンを食べに行った。
今の春木屋は先代が何かの理由で作っておらず、自分が食べた頃の旨さではないらしい。
春木屋と言えば、言わずと知れた醤油ラーメンの名店である。
当時自分の通っている直販営業の部署が春木屋と同じ荻窪にあり、たまたま有名な春木屋で食べてみようと営業の途中で寄った。
一口食べてまず驚いたのが麺の美味さ。
ラーメンの麺が美味いという体験は初めてだった。
スープの旨味は魚系のダシが入っていることは分かるが、様々な種類のダシが渾然一体となって旨味を醸し出している。
もはや感動する美味さである。
こんなに美味いラーメンは食べにことがなかった。
グレイテスト・ショーマンの映画で歌われる、「This is me」
監督曰く、映画を象徴する曲。
映画を観て、余りにも良かったため、Youtubeで動画を探して、撮影に入る前のワークショップセッションなるものの動画を見つけた。
観てびっくり。
監督に、「一生忘れられない光景の一つ」
「幸運にも撮影してた」
と言わしめる映像。
観ないと分からないが、まるでメインボーカルの魂がコーラスのメンバーに燃え広がっていくというか、感動のようなものが燎原の火のごとく燃え広がり、いつしかその場にいる歌っていないヒュー・ジャックマンや他のメンバーへも感動の波が押し寄せていく様子がうかがえる。
注目したいのは、メインボーカルではく、コーラスの歌声。
男性も女性も白人も黒人もいるが、歌声が一つの声のかたまりとなって聴こえてくる。
あえて言えば、何人もの歌声が、渾然一体となって溶け合って聴こえてきて、複数の人が歌っているようには聴こえない。
その歌声がとんでもなく素晴らしい。
聴いた瞬間、良い意味で「これはヤバい」と即座に違いが分かる。
鈴木瑛美子が関ジャニ∞のモーツァルトで歌ってる最中に、関ジャニのメンバーの「これはヤバい」と驚いた瞬間の映像が映っている。それと似たような類いのものである。
鈴木瑛美子は様々な異なるルーツから類い稀な表現力を使って歌を通して聴く人の心を揺さぶり感動で圧倒させる。
そこには既に鈴木瑛美子という新たなジャンルの芽吹きを予感させる。
以前たまたま観たベルリンフィルハーモニー管弦楽団のYoutubeの動画。
なんの曲かは忘れたが、聴いていて気付いたのは、トランペットやトロンボーン、ホルンなどの管楽器の音が、あたかも1本の太い音となって聴こえてくる。
違う楽器で何人もいるはずなのに、音が渾然一体となって胸を打つ音色となって聴こえてくる。
音楽のことはよく分からない。しかし、ロックでもクラシックでも歌謡曲でも自分の心に響くのが好きな音楽で心に響く音楽はずっと自分の中に残り時が経っても色褪せることはない。
春木屋とグレイテスト・ショーマンと鈴木瑛美子とベルリンフィル。
結局共通するのは、それぞれ異なるものが渾然一体となって心を捉えて離さない、感動させる芸術作品にまで高められる……という感じだろうか。
本物を見る目を持っている人は本物だというが、どうやら自分も本物を見る目を持っているようである。